海苔ってどんなの?

海苔はいつどこで誰が?
●海苔はいつどこで誰が?

海苔の大きさは?
●海苔の大きさは?

海苔の焼き方は?
●海苔の焼き方は?

美味しい海苔とは?
●美味しい海苔とは?

海苔は離乳食に最適!
●海苔は離乳食に最適!

手巻き寿司の作り方
●手巻き寿司の作り方!

のりまきまっきーとは?
●「のりまきまっきー」とは?

海苔屋の本音
●海苔屋の本音!
 ★海苔屋の本音〜海苔を売っていて思うこと

丸茂商店
 当社は戦後間もなく東京日本橋で創業以来、専業の海苔問屋でした。すなわち従来の当社にとってのお客様は、百貨店に展開している某大手海苔販売会社様や、コンビニやスーパーに卸売する海苔メーカー様、そして街中の海苔小売店様が主体でした。
 それが平成15年に上野アメ横の海苔小売店を吸収してから、一般のお客様に直接接することになりました。そこで強く感じたことがいくつかあります。
1.海苔は工業製品ではない
 ご存知の通り、海苔は海からやって来ます。日本各地の生産者の皆さんが丹精込めて養殖している、いわば「海の野菜」なんですね。あたりまえのことですが海苔は工業製品では無いのです。
 皆さんが八百屋さんでキャベツを購入する際のことを考えて下さい。2週間前に同じ八百屋さんで購入したキャベツと全く同じ金額を支払えば、全く同じ商品(色、味、柔らかさ…)が買えるとは限らないですよね?「いや〜、ここんところの長雨でね〜。」なんて八百屋のオヤジさんは言い訳するかもしれませんが、自然の産物ですから仕方ありませんね。
 一方で、お菓子屋さんで大手メーカーのクッキーを買う場合には、同じ商品なら常に均一な品質なのは当然ですね。たまに「いっそう美味しくなりました!」なんてのもありますけど。
 前置きが長くなりましたが、海苔を小売していて強く感じることですが、海苔をクッキーだと思われているお客様が少なからずいらっしゃいます。
 当然ながら海苔は自然の産物です。味付のり等を除き、ただ焼いて袋詰めしただけなので、全く同じ品質のものが常に手に入る確率は非常に低いのです。海苔の入札では、等級単位で売買されるのですが、その同じ等級の中でも生産者によってバラつきがかなりあります。(一部を除き、未だに色や外見だけ(!)が等級付けの要素であり味は対象外のため)
 海苔メーカーとしては、同じパッケージで販売する以上、「似たような品質の原料」を何とか確保し続ける義務がありますが、実際のところ味、色、柔らかさ、厚さなどがすべて全く同じであることはマレなんですね。
 そこで仕方が無いので、当店では常に試食を勧めているんですね。お客様がその商品の何を気に入って頂いたか、味なのか、歯切れなのか、はたまた色なのか、薄さなのか。それを確かめるのはやっぱり実際に食べて頂くしか無いんですね。
 「お宅の海苔は美味しいから信用してるわよ!」なんておっしゃるお客様もいらっしゃいますが、それでも本音では是非チェックしてもらいたい、と思うんです。

2.色、味、産地について
 有明海産の海苔は、はっきり言って「色が良くない」ものが多いです。でも味が良く、柔らかくて歯切れが良い。瀬戸内産や千葉産の海苔はとても色が良いです。しかしその全ての味が良いとは限りませんし、比較的硬めのものが多いのも特徴です。
 何が言いたいのかといえば、一言「見てもわかりません。」これに尽きます。「縮み」や「クモリ」は塩気が強い、など一定の法則はありますけど、はっきり言って食べないとわかりません。
 海苔の入札会でも、昔は外ヅラを見て触るだけでした(古い問屋さんは今でも「見れば判る」なんて言ってますけど)が、現代の入札は会場で問屋連中が結構バリバリ食っています。結局プロの問屋でも食ってみるのが一番早い、と思っているんです。
 ですから、店先で「ジー」と見る前に、試食を勧められたらまず食べて見るのが良いですよ。(ただし業務用は別ですけど。外見が重要ですから)あ、あと有明産でも色の良いものはありますし、千葉産でも歯切れの良い海苔はあります。「千葉産(有明産)じゃなきゃダメ」は損ですよ。瀬戸内海産や愛知・三重産にも美味しい海苔多いですし。

3.“美味しい”とは?
 ある商品を廃盤にしたときのことです。その商品をずっとお買い求め頂いていたお客様の中に、「どうしてもアレじゃないと…」とおっしゃる方がいました。
 既存の商品を全て試食して頂きましたが、ご納得頂けない様子。よくよく聞いてみると、そのお客様は廃盤商品のこんな特徴がお好みであったことが判明しました。
  (1)生焼け気味でやや磯臭いところ
  (2)厚手なところ
  (3)生焼け気味なので黒いところ
 そんな商品は既存の商品にはありませんでしたので、早速工場でやや厚手の海苔で「やや生焼け気味」な焼海苔を少量加工してご提供しました。お客様にはとても喜んで頂けました。
 とても海苔にこだわりのあるお客様でしたので、当方も「海苔専門」を標榜する以上、意地になって対応させて頂いたのですが、お客様それぞれに“美味しさ”の物差しは異なるんだなぁ、と実感した出来事でした。
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